先日、我が家にオーストリアからお客様をお迎えしました。
留学時代にお世話になったご夫妻です。 いつか日本に、それも富山にお招き出来たら…と思っていましたが、先月突然「今度日本に行きます!」と連絡がありました。 現地の音楽振興に携わる関係で、今回東京でのコンサートに招待されての初来日。一週間強の日程の後半は富山に来てもらうことに! 早速、家の片付けと観光の提案、to doリストを作って準備しました。 このご夫妻に出会ったのはかれこれもう20年以上前にさかのぼります。(詳しくは以前こちらに綴っています) 留学中、本当にどれほどお世話になったことかわかりません。 実家代わりに頼らせてもらい、ちゃんとしたドイツ語を教えてもらい、たくさんの友人を紹介してもらい、…と、もらってばかりでした。 今回は、少しでもお返しできる、またとないチャンス!と、私だけではなく、主人も娘も私の両親も心から楽しみにしていました。 富山は海も山も平野もあるし、見どころはたくさん。美味しいものもたくさん。 お天気や体調と相談しながら、あちらこちらへ行って来ました。 左下はお隣の県まで足を伸ばして、金沢の兼六園。お抹茶と栗羊羹で休憩したら、すごく気に入ったらしく、翌日お茶と羊羹と茶せんを購入していました。 右下は最終日に訪れた利賀でのとやま舞台芸術祭です。邦楽とバレエによるコラボレーション安達ヶ原(鬼女伝説)などを鑑賞。言葉の壁を超え、よく理解できた模様。そして、和楽器の憂いを帯びた美しさに感銘を受けたそうです。 ちなみに、利賀に向かう道中、平村の和紙の里に立ち寄りました。和紙の強さと美しさにとても興味深々。もうパッキングし終わっていたため、手荷物が増えるにもかかわらず、お買い物していました。 さて、我が家での滞在初日には小さなウエルカムパーティーをしました。 もちろんキャメルサロンでミニミニ演奏会も。 翌日、「スーパーに連れて行って」と頼まれ、何かと思えば、我が家でオーストリア料理を作ってあげたいというのです。なんと嬉しい提案! ご夫婦そろってキッチンに立ち、グーラッシュやウィンナーシュニッツェルなど、本格的にお料理してくれました。 これまで、なんちゃってグーラッシュは作れても、きちんとしたものは作れないと思っていました。 ところが!できるんですね〜〜! 材料ではなく、やはり作り方でした。 左上から時計回りに、グーラッシュ(パスタ添え)、パルメザンチーズをのせたバゲット(お酒のお供に最高)、ショコラーデパラチンケン(オーストリア風チョコクレープ、私の大好物)、ウィンナーシュニッツェル、オーストリア風サラダ添え。 シュニッツェルの衣ですが、日本にあるパン粉は粗いので、いつもすり鉢で細かくして作っていました。でもそれでは根本的に味が違うそうで。ゼンメル(オーストリアでよく食べられる丸いパン)に似た風味のバゲットを買って1日放置、硬くなってからおろし金で削っていました。 それでも日本は湿度が高いのか、中がまだ柔らかくて満足な出来ではなかったらしく、帰ったら向こうのパン粉を郵送する!とのことです。届いたらシュニッツェル・パーティー企画しないと。 それにしても、本当にサービス精神旺盛でよく働くお父さん。食事前のオリジナル・アペリティフ、大変美味でした。 そして二人並んで仲良くお料理する光景を、我が家のキッチンで見られるとは。うちの男性陣も何か思うところがあったことでしょう。(希望的観測) …という感じで、あれもこれも盛りだくさんの数日間。 恩返しをするつもりが、またたくさんの喜びをもらう形となってしまいました。 とにかく限られた時間、声が枯れるかと思うほど喋り尽くしたような気がします。特にお母さんは、日本の自然や町並み、建築、着物、政治のニュースや日本語に至るまで多方面に興味が尽きず、その果てしない向学心には脱帽です。説明する私自身が、自国の文化を振り返る良い機会となりました。 とにもかくにも、日本がとても好きになってくれたそうで、よかった! 来年は私が向こうに行くことになりますが、また日本に来てくれると嬉しいです。 そして、子供たちの世代になっても、こうした行き来が続くといいなあ、と心から思いました。
by mi-maruyama
| 2017-10-17 12:58
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