しばらくご無沙汰していました。
8月末から渡欧して、オーストリアの南部にあるペルチャッハに行ってきました! ブラームスが保養地として何度も滞在した、静かで美しい湖が印象的な街。 20年以上前に参加者として滞在した時に事務局を運営するご家族と仲良くなり、その後親交を深めて2002年までヴァイオリン部門の公式伴奏を務めるなど、個人的につながりの深い場所でもあります。 昨年我が家を訪れたそのご家族に「そろそろお手伝いに来ない?」と娘が誘われ、国際コンクールの事務仕事はなかなかできない経験、と即OKを出しました。 このコンクール、2018年はピアノ・ヴァイオリン・チェロ・室内楽の4つの部門。 今年は全体で200人以上のエントリーがあり、日本人はちょうど20人でした。 その中から実際に到着する人数は絞られますが、各部門それぞれちょうどよいスタンスで進行することができました。 まず最初のお仕事は、到着したアーティストの登録から。 そして、1次予選からはホール内で点数の集計。 このコンクールの特徴は、演奏後にすぐ審査員が得点を公表すること。 1次予選の後にはコンクール主催のパーティーもありました。 ピアノ部門の審査員である恩師イエンナー教授や友人知人と再会し、しばし懐かしい話に花を咲かせました。 さらに素敵な方々との新たな出会いもあり、有意義なひと時となりました。 今回、私が興味深かったのは室内楽部門。 何組もの、非常にクオリティの高い演奏を堪能しました! そのまま演奏会と言ってもいいくらい楽しめるので、たくさんの地元の人がこのコンクールを聴きに来ます。 自分の予想と審査員の点数が違っても、そこが音楽の面白いところ。 受ける印象や解釈は人それぞれなのですから。 ある一定以上のレベルになると本当に僅差の場合があり、順位に意味があるのかと思うことも。 それもこれも、時の運、その他諸々の「持っているもの」によるなあ、としみじみ感じました。 娘も中学生なりに感じることがあったらしく、さまざまな国の人々の演奏に感銘を受けたようです。 集計担当のルーマニア人のお姉さんとも仲良くなり、いろいろなことを教えてもらったようで、途中からは楽しんでいるみたいでした。 というのも、はじめのうちはすぐに「次は何したらいいの?」と戸惑っていた娘。与えられたことはこなせても、「その次」は自分で考えることが必要です。 待っているだけでは人は構ってくれないよ!と突き放し、英語も覚束ない我が子を放ったらかしましたが(内心ドキドキしながら(^^;))、それが良かったみたいです。 次第に自分で仕事を見つけ、演奏を楽しみ、ちゃんと人とコミュニケーションを取れるようになっていきました。 さて、今回の滞在中、プライベートではありましたがリサイタルをさせてもらいました。 シューマンの交響的練習曲とショパン数曲を、美しいお宅のベーゼンドルファーで。 ピアノ部門で素晴らしいパフォーマンスを聴いたばかりの恩師や関係者の方々の前での演奏、緊張しました…。 でも、何というか、これまでに味わったことのない感覚で弾けました。 シューマンの途中、何か自分の中で大きなものが動いた感じがして。(特に初めて弾いた遺作の5つのバリエーション) もちろん、まだまだ課題は山積みですが、来年90歳を迎える恩師があれほど喜んでくださったこと、多分一生忘れられません。 こういうホームコンサート、やっぱり大好き! リサイタルを終えていよいよ帰国。 ペルチャッハからウィーンへ電車で移動して、空き時間に娘がどうしても会いたい、ウィーンのお姉さんに再会しました!2年前我が家を訪れて以来です。 話に花が咲いてあっという間の2時間。 余談ですが、 この時なんと最近オーストリアの牧草地にカンガルーが現れて話題になっている、と聞いてビックリ。お土産屋さんでは「No Kangaroos in Austria」のロゴが人気だというのに! いろんな方面で得たものを還元していけたらと思います(^-^)
by mi-maruyama
| 2018-09-11 09:11
| 活動報告
|
ファン申請 |
||